当社は、長年にわたり販売を行ってきたコーヒー豆事業において、これまで十分に活用されてこなかった「コーヒーチェリー」の果肉部分に着目しています。
従来は廃棄されることが多かった果肉を「新たな素材」として活用することで、資源循環と産地の収入向上の両立を目指しています。
本記事では、コーヒーチェリーとは何か、その活用方法や商品展開、今後の展望についてご紹介します。
コーヒーチェリー(左図)とコーヒー農園風景(右図)
コーヒーチェリーとは、コーヒーノキになる赤い果実のことで、外観がさくらんぼに似ていることからそう呼ばれています。この果実の内部にある種子が、私たちが日頃飲んでいるコーヒーの原料である「コーヒー豆」です。
多くの産地では、種子(コーヒー豆)を取り出した後の果皮や果肉部分のうち、一部が家畜飼料や堆肥として利用されるものの、その多くが十分な付加価値をつけられることなく処理されてきました。しかし、完熟したコーヒーチェリーの果肉には、ほんのりとした甘みと酸味があり、産地や品種、気候条件によって異なる豊かな風味が備わっています。
コーヒー農園収穫風景
当社は、現地サプライヤーと協力し、コーヒーチェリーを「コーヒー豆」と「果汁原料」の双方として活用する仕組みづくりを進めています。
(1) 収穫・選別
農家は熟度管理を行いながら、赤く色づいたコーヒーチェリーを収穫します。熟度のそろったチェリーを選別することで、コーヒー豆としての品質と、果汁としての風味の両立を確保しています。
(2) 果肉と種子の分離・果汁化
収穫されたコーヒーチェリーは、専用機械を用いて種子(コーヒー豆)とそれ以外の部分に分離されます。分離された種子部分は、乾燥・精選などの工程を経て通常のコーヒー生豆となり、サプライヤーと協業している農協へ戻されています。
一方、種子以外の部分は果汁工場に送られ、ここで、高品質なコーヒーチェリー果汁へと加工されています。
コーヒーチェリー果皮分離工程(左図)と果汁分離工程(右図)
当社では、輸入したコーヒーチェリー果汁に加え、清澄化加工を施した果汁、および自社製品として甘み・酸味のバランスを調整して開発した希釈用シロップを展開しています。これにより当社は、飲料用原料としての活用はもちろん、お菓子やデザートへの混ぜ込みなど、さまざまな用途に対応できる商品をお客様へ提供しています。
当社は今後も、ステークホルダーの皆さまと協働しながら、コーヒー産業における資源循環と生産地の価値向上、持続可能なサプライチェーンの構築に取り組んでまいります。