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知って得する味噌情報「地方別味噌の特長」

北海道地方

北海道で、みそが本格的に造られるのは、明治時代に開拓が始まってからのこと。他の地方ほど歴史はありませんが、出身がさまざまな人の好みに合わせた、どこの地方にもかたよらないみそが工夫されました。こうしてできあがった北海道みそは、米みそ、そしてクセのない万人向きの味が特徴です。

東北地方

気候が厳しい東北地方では、みそ造りは、飢饉などに備えるための大切な仕事でした。そのため、東北の各県はとくにみそとのかかわりが深く、いまも昔の国名や藩名をつけたみそが造られています。それらは、麹の多い少ないはありますが赤色系の米みそという点では共通しています。

新潟・北陸地方

北陸は東北と関西の接点。みそも両方の特徴をもった、淡色系の米みそが造られます。富山や能登には水分の多い白系の米こうじみそ、赤みそ、石川には加賀藩の軍糧用として発達した赤みそがあります。

佐渡地方

佐渡味噌は、赤系中辛口。風味、香り、コク、に優れているのが特徴。その秘密は、蒸した大豆と米こうじ、塩と合わせ仕込んだ味噌を長期熟成と天地返しによります。

関東地方

関東地方では、気候的に恵まれているので、東北などに比べれば、みそへの依存度は低い地域です。北関東の一部に麦みそ、東京の甘口の米みそがありますが、関東一円で造られるのは、赤色系の米みそです。

東海地方

東海地方のうち、静岡は米みそ圏で、白みそと淡色系みそとの中間の、相白みそがあります。愛知、三重、岐阜の3県では、大豆と食塩を原料にした豆みそが造られます。みその中では、たんぱく質をもっとも多く含んでいるので栄養価も高く、独特の旨みをもった色の濃いみそです。

甲信越地方

甲信越地方は、東北と並んでみそとのかかわりの深い地域です。地域によって多少製法は異なりますが、赤色系の米みそが造られています。長野では淡色系の米みそが造られ、生産量は全国の工場生産の約4割を占め全国に流通しています。

近畿地方

関西地方は米みそ圏ですが、同じ米みそでも、色の白い甘口のものです。朝食にみそ汁を飲む習慣が少ないため、みその食べ方も、他の地方とはまったくちがいます。白みそは長い間、ぜいたく品と考えられ、いまでも正月の雑煮は白みそでつくられます。

中国地方

中国地方は、だいたいが米みそ圏ですが、九州に近い瀬戸内側では麦みそも造られます。米みそは、日本海側淡色の辛口、瀬戸内海側は白色の甘口と、タイプが異なります。両方が交わる広島は、この地方を代表するみそ県で、米みそ、麦みその両方が造られます。

四国地方

四国地方は、米みそ圏ですが、麦みそも造られています。瀬戸内海側がやや白色、太平洋側がやや赤色のみそですが、いずれも麹歩合が多く、味はどちらも甘口です。

九州地方

九州地方は、麦みその主産地ですが、福岡の付近では米みそも造られます。また、米と麦の合わせみそも多く造られています。麦みそも米みそも、温暖な気候のため熟成期間が短く、甘口のものが多く、色は淡色から濃くても淡赤色までに限られてるのが特徴です。